平成18年6月 大綱質疑

平成18年6月 大綱質疑

○議長(滝谷昇) それでは、議案第2号 伊達市過疎地域自立促進市町村計画についての大綱質疑を願います。
 5番、小久保議員。

◆5番(小久保重孝) 議案第2号につきましては、提案理由の説明に関して合併に基づく手続的なことということの理解は、私はさきの議運に出まして中身をようやく理解をしたところでありますが、なかなかわかりづらい面もあろうかと思いますので、改めてこの内容についてもう少しわかりやすく説明を求めたいと思います。

◎地域振興部長(佐々木剛) お答えいたします。
 過疎地域自立促進計画につきましては、この過疎地域過疎計画というのは昭和45年に議員立法で制定されたものでございます。それから4度、10年間ずつですので、今回4回目の議員立法で制定された法律でございます。これにつきましては、人口の急激な減少、地域社会の基盤が変動して人口減をなくそうということでつくられた法律でございまして、要件といたしまして当時は一番最初の昭和45年の過疎地域対策緊急措置法でございますが、国勢調査の人口が昭和40年から35年の人口に対して10%以上減少とか、それから財政力指数が0.4未満という条件がございます。当初昭和45年には776市町村が該当になってございます。これに対する有利な点と申しますか、それにつきましては過疎事業を計画した中の計画事業が過疎計画とか過疎の法律にのっとって施行された場合に補助残額の95%のうちの70%が基準財政需要額に算入されると。旧大滝村の場合は、基準財政収入額が少ないということで、元利とも丸々交付税に算入されているということでございます。この計画にのっているもの以外は過疎債の対象にはならないと。ですから、最初背景がございまして、この計画の中にものってございますが、現状と問題点、そしてそれに対するその対策、そして計画と。その計画も全部道、国と協議を終えて問題ないということで計画を出してございますので、その事業につきましては全部過疎債の対象になるということでございます。
 以上です。

◆5番(小久保重孝) よくわかります。本当に過疎債に手を挙げることが大滝にとって必要だったということもわかりますし、現状合併をしましたので、手続的に今これを手段としてとらなければならないということになりますが、本市として合併後考えなければならないことは、こうした過疎計画というものを提出をしている地区を持っている伊達市として、振興策というものをやっぱり図っていかなければならない。そのことについては、もちろん特別委員会も設置して議論もされると思いますが、大滝区の振興策についてこの過疎計画もかなり事細かに述べられているというか、報告をされているわけでありますから、改めて一言市長からお話をいただきたいと思います。

◎市長(菊谷秀吉) これ前にも合併の話でお答えをしたかと思いますけれども、本来合併というのは単に数合わせではなくて、また財政を再建するための目的だけではないということを申し上げてまいりました。要するに過疎というのはなぜ起きたかという原因を究明すると、これ明らかなように産業が振興していないということがその主な理由だと思います。また、公共事業も目的としての公共事業であってはいけない。あくまでも手段であると。その手段は何かというと、やっぱり地域の振興をするための手段としての公共事業であるべきであって、それを最近の議論聞いていますと公共事業が目的化されるので、いわゆるシーリングの問題を含めたり、各政党の議論というのはどうもそこら辺のところで終始しているのではないかと。翻って考えてみると、合併というのはあくまでも地域振興のために資するということが大きなポイントでございます。したがって、私どももこの大滝との合併の中でやらなければいけないのは、単純に過疎計画を立てて公共事業をふやすということではなくて本来の目的、つまり地域振興がいかにあるべきかということを最大の柱として検討していくということが極めて重要だと、このように認識をしております。

**********************************************************************************************************

○議長(滝谷昇) 次に、議案第10号 平成18年度伊達市一般会計補正予算(第3号)の質疑を願います。

◆5番(小久保重孝) パークゴルフ場に関しては議論が尽きてきていると思いますが、1点だけやはり聞いていて少し私として意見を申し述べさせていただきたいなと思っておりまして、それは私も有珠に関しましてはCゾーンの撤廃を求めたり、また有珠の振興策求めてきた立場から、市長が先ほどおっしゃっていた、これを突破口にしてそれこそこの有珠地域の振興を図っていきたい、その思いは地域の方々の声も私もお聞きをしておりますし、反対するものではありません。ただ、先ほど市長が守るところは守る、攻めるところは攻めるというお話がありました。自然環境というものをもちろん大事にしなければならないし、それを守ろうとすれば当然ホール数少なくならざるを得ないだろうという話、必ずしも36ホールというものを求めないで進めるという話、それについて他の議員でそれを賛成される方もいるかもしれませんが、私はそんな中途半端なことではいけないのではないかと思っております。パークゴルフ人口は非常に多くなっておりますし、皆さん求めていくのは大きなホールといいますか、やっぱり十分に大会をこなせるところなのであります。そのことで言えば、やはり魅力のある場所を本当に創造するのであれば何としても36ホールつくるという、その意思が必要だと思いますし、もし今すぐ無理だとしても年次計画なども立てながらそのことを図っていくことが大切だと思っております。その点については、今ここでそういった議論、少なくてもいいではないかという議論の中で中途半端なものをつくって、10年後何でこんなことになったのだということにならないように、ぜひ将来に対してまだ希望が残せるといいますか、希望が抱けるというようなご発言もいただきたいと思いますので、その点についてはどのように考えるのかお伺いをいたします。

◎市長(菊谷秀吉) 一応机上でホールを入れてみたのです。まだ粗い測量ですから何とも言えませんが、その机上で先ほど言いましたように相当余裕を持って安全率を見なければいけませんので、その中ではぎりぎりなのです。もう一カ所用地一部取得したかったのですけれども、価格で相当乖離があるということで、ご指摘のようにやっぱり基本的には36目指すべきだと私も思います。ただ、さりとて善光寺そのものの魅力を失わしめるようなコースにしては、またこれ悔いが残ると。このジレンマの中にあると思います。したがって、相当工夫しながら、努力しながら、その中に用地的には十分過ぎるほどあるのです。ただ、安全率もかなり見てコース設定していますので、多分私の歩いた範囲でももっとこことれるなというところもあったのですけれども、やっぱり守るべきところは守るというのは重要なポイントなので、ただこの段階でまだ測量もしていない段階で何とも言えませんので、ただ気持ち的には議員ご指摘のように守るときは守りながら36とりたいなと、こういう気持ちで担当者も考えていると、こういうふうに思っております。

◆5番(小久保重孝) それこそ妥協の産物として何か本当につくらなければよかったというようなことにならないように、これから設計ということでありますから、その部分でぜひ努力を重ねていただきたいということだけ要望しておきます。
 もう一点、別の件でありますが、地域新エネルギービジョンの策定事業ということで数字が上がっております。この点に関してこれから委員会を設置するということで数字が出てきていると思いますので、NEDOの補助金を使うということでありますが、今市としてこれから委員会を募って策定についていろんな意見を、またアイデアをいただこうというお話だろうと思いますが、やはり市としてこの新エネルギーに関してのビジョン持っていると思いますので、改めてこの際お伺いをしたいと思います。

◎経済環境部長(中川哲夫) CO2削減が京都議定書の絡みで出てまいりまして、伊達市としても平成24年までに6%の削減という目標がございます。そうした中、現状風力、太陽光、それから大滝で進めております木質バイオを含めまして本市の現状をまず把握していかなければならないだろうと。それらの把握が必要でありまして、まず新エネルギービジョンの策定という方向で進めております。実際には、今年度中に策定し、平成19年度以降の具体の取り組みになっていこうかと思います。
 以上です。

◆5番(小久保重孝) 大変楽しみにしておりますし、ぜひ策定をして本市も新エネルギービジョンに基づいた、それこそ行動をしていくということをお願いをしたいところでありますが、今ご説明があった中にもありましたが、二酸化炭素の排出の抑制ということ、本当に世界的なテーマであると思いますし、本市もこれは当然取り組むべき重要課題だと思っております。その点では、もちろん新エネルギービジョンを策定する中には今もお話のあった木質バイオの関係ですとか、または大滝の森や川というものを守り育てるということも当然含むべきだろうなと。今まで環境だけの問題としてとらえていた計画であったかもしれませんが、これからはエネルギービジョンの中にもそういったものも配慮すべきだろうというふうに考えるわけであります。当然市長は、その点はもちろん考えていらっしゃると思いますが、改めてそうした大滝から伊達に向けて長流川、さまざまな川がこの地域を守っている。また、そのことが海もきれいにしていくと。ですから、森を育て川を育てていくという点と、これからの新エネルギーをつくる構想の中で市長が思い描いていることがあればお話をお伺いしたいと思います。

◎市長(菊谷秀吉) 私は、21世紀のまちづくりのキーワードは環境と文化という言葉をたびたび使わせていただいていますが、やっぱり大滝と合併してよかったなと思うのは何たってすぐれた自然環境、しかも森林資源が豊富にあるということは、新伊達市にとっての最大の魅力ではないかなと思っています。その魅力をさらに高めるためには、今ご指摘のように新しいエネルギーとしての木質バイオをやっぱり市全体として取り組むべきだと。問題なのは、例えば木質ペレットをつくった場合にどこで消費するかという問題がある。したがって、まず出口をきちっとやらないと、生産したけれども、生産過剰で余るということがあってはいけないと。こういうことも考えておりますし、それで実はことしの冬、2月、3月に一部伊達の農業ハウスで、育苗ハウスで木質ペレット使った試験をメーカーさんにやっていただきました。今度の冬、これから来る冬に目がけて今のところ3社ぐらいから伊達市で実証実験やりたいと。木質ペレットと、それからチップボイラーですか、それでメーカーさんが全部機材を提供してくれるということになっていますし、材料については市の方で提供していきたいと。これがある程度になると相当進むのではないかと思いますし、また学校の暖房に使えないかということを含めて今メーカーとも十分担当者レベルで協議をやっておりますので、それをより具体的にやっていって、早い時期にいわゆる生産工場、やっぱり出口がないと間伐材の促進も進みませんので、これをできれば自己完結、地域内で処理できるようにやっていくということになると農業が一番ふさわしいのかなと、私はこう思っていますので、ぜひそういう試験結果を踏まえながら適切に判断していきたいなと、このように思っております。